タイ生活で気をつけたい「冠水・洪水」対策ガイド!雨季の備えと安全な過ごし方

タイで暮らし始めると、まず気になるのが現地の気候の違いです。
特に雨季には、「突然の大雨で冠水することがある」と聞いて、不安を感じる方もいるかもしれません。
実際、タイでは地域によって雨の影響が大きく、交通や生活に支障が出ることもあります。
本記事では、タイでよく耳にする「冠水」と「洪水」の違いと、それぞれが起こりやすい地域の特徴、さらに日常生活の中で取り入れられる備えについて紹介します。
これからの暮らしに役立つ基礎知識や、雨季を安心して迎えるための準備として参考にしてくださいね。
タイで起きる「冠水」と「洪水」の違いとは?

タイでは雨季に入ると、毎年のように「冠水」や「洪水」による被害が報告されますが、実はこの2つは、異なる性質を持つ水害です。
ここでは、冠水と洪水の特徴や生活への影響について、分かりやすく説明します。
都市部で起きやすい「冠水」とは
冠水とは、主に雨の影響で道路や敷地が一時的に水に覆われる現象を指します。通常は数時間〜半日程度で水が引き、日常生活への影響も一時的なものです。
タイのバンコクやチェンマイなど都市部では、排水能力を超える雨が降ると、道路や低地が冠水しやすくなります。
特にバンコクは地盤が低く、海抜ゼロメートル地帯が広がっているため、水はけが悪い地域では短時間の雨でも水がたまりやすいのが現状です。
さらに、排水口が落ち葉やごみで詰まっていたり、道路の傾斜がうまく機能していなかったりすることで、冠水が頻発するエリアもあります。
交通機関の停止や、バイク・車が動かなくなるなど、日常生活への支障が出ることもあります。
地方で深刻化する「洪水」のリスク
洪水は、豪雨や台風の影響で河川が氾濫し、広範囲にわたって水害が発生する現象です。
特に平野部の農村地帯では、地形的に水がたまりやすく、長期的な浸水被害が起こりやすい傾向があります。
冠水は一時的なものですが、洪水では水が引くまでに数日〜数週間かかることもあり、道路や電気、水道などのインフラにも深刻な影響が及ぶことがあります。
そのため、避難生活を余儀なくされるケースも少なくありません。
過去には、タイ中部のナコーンサワンや東北部のウボンラチャターニーで大規模な洪水が発生し、生活機能が長期間にわたってまひした例も報告されています。
頻繁に起きるわけではありませんが、いざという時に備えておくことが大切です。
雨季に注意!冠水や洪水が起こりやすい季節とは?

タイでは、毎年5月から10月頃が雨季にあたります。この時期はモンスーンの影響で豪雨が頻繁に発生し、短時間で集中的に降る「スコール」のような雨も多く、冠水や洪水のリスクが高まります。
さらに、気温と湿度も高くなる季節で、雨が降ると気温は一時的に下がるものの、室内の湿気がこもりやすくなるのも特徴です。
雨季には毎年のように水害が発生しているため、特にこの時期は注意が必要です。
タイで冠水・洪水が起きやすいエリア

タイでは、地域によって冠水や洪水のリスクが異なります。
冠水や洪水はタイとは切っても切れないため、雨季にタイに旅行へ行く方やタイへの移住を考えている方は、自分がこれから行く地域はどんな特徴があるのか、水害は起こりやすいのかをしっかりと確認しておきましょう。
雨に弱い都市部は冠水に注意
タイのバンコクは地盤が低く、もともと湿地だった場所に都市が広がったため、排水能力には限界があります。
さらに都市化の進行によりコンクリート舗装が増え、雨水が地中に浸透しにくくなったことで、冠水のリスクが高まっています。
冠水が発生すると、道路や歩道だけでなく、道沿いの店舗や建物内にまで水が入り込むこともあり、その結果、移動や観光に支障をきたすケースも少なくありません。
地方エリアは洪水が深刻化しやすい
タイの都市部で冠水が多い一方、ナコーンサワンのようにチャオプラヤー川の上流に位置する地方では、雨季に河川の水位が急上昇し、洪水につながるリスクがあります。
堤防の決壊や氾濫が起こると、周辺の農地や住宅地に甚大な被害を及ぼすおそれがあるでしょう。
近年では気候変動の影響も指摘されており、以前に比べて洪水の頻度や被害の規模が拡大しているともいわれています。
タイで洪水に遭遇したときの安全な対処法

タイで洪水に遭遇したときは、なによりも早めの避難と安全確保が重要です。水位が上がりはじめたら、荷物よりも命を優先し、高台や避難所へ速やかに移動しましょう。
高台や避難所へ移動するとき、濁った水の中にはマンホールや鋭利な破片など見えない危険が潜んでいるため、厚手の長靴を履いて足元に注意をして行動することが大切です。
また、スマホやパスポートなどの貴重品は、防水対策をして常に持ち歩けるよう準備をしましょう。洪水が引いた後も感染症やカビのリスクがあるため、早めの清掃や消毒も大切です。
非常時には落ち着いて、自分と家族の安全を最優先に判断しましょう。
タイの冠水に備える4つの対策

タイでは突然の冠水によって、日常生活にさまざまな影響が出ることがあります。被害を最小限に抑えるには、普段からできる備えが大切です。
ここでは、突然の冠水に備えるために、身近で実践しやすい4つの対策をご紹介します。
排水口やベランダのチェック・清掃
まずできることは、日頃から自宅まわりの排水口やベランダの排水溝をこまめにチェックし、詰まりがないように清掃しておくことです。
落ち葉やゴミが詰まっていると、せっかくの排水路が機能しません。
特に雨の降る前に点検しておくと、いざという時も安心です。
掃除を習慣づけておくと、手間もぐっと減らせますよ。
停電や断水への備え(モバイルバッテリー、飲料水の備蓄)
冠水や洪水が原因で、停電や断水が発生するケースも少なくありません。
そのため、モバイルバッテリーや懐中電灯など、非常時に役立つアイテムを準備しておくと安心です。
また、飲料水や保存のきく食品を数日分備えておけば、外出が難しい状況でも落ち着いて過ごせます。
日常の中で少しずつ備えておくと、いざという時に慌てずに対応できますね。
交通手段の確保(徒歩・バイク・車の使い分け)
水位によっては車が動かなくなったり、バイクが危険になったりするため、徒歩での移動が求められる場合もあります。
通勤や通学のルートに冠水リスクがある場合は、あらかじめ別ルートも確認しておくと安心です。
また、公共交通機関が一時的に止まることもあるため、職場や学校とスムーズに連絡が取れる手段も整えておきましょう。
除湿対策で快適な室内環境を保つ
冠水が発生すると、室内の湿度が一気に上がることがあります。とくに雨が続く時期は換気が難しく、湿気がこもりやすくなります。
そのため、除湿器や除湿剤を使って湿度をコントロールすることが大切です。
湿気を放置すると、カビやニオイの原因になるだけでなく、木製家具や家電にもダメージを与えてしまいます。
空気を循環させたり、湿度を調整したりして、湿気がこもらないような工夫を取り入れましょう。
冠水したときの安全な過ごし方

実際に冠水が発生した場合は、落ち着いて行動することが何より大切です。
まず、水中に電気設備がある可能性もあるため、感電のリスクを避けるためにも、冠水した道路や室内をむやみに歩かないようにしましょう。
また、冠水時にはマンホールの蓋が外れていることもあり、足元の状況が見えにくくなっているので、無理に移動せず、可能であれば安全な場所で水が引くのを待つのが安心です。
都市部では数時間で水が引くケースも多いため、落ち着いて状況を確認しながら判断しましょう。
冠水が予想される日は、あらかじめレインシューズや長靴を用意しておくと安心です。やむを得ず外出する際は履き替え用の靴やタオルを携帯しておくとさらに心強いですね。
冠水時には慌てず、まずは自分や家族の安全を最優先に行動することが何より大切です。
UBライフで冠水時・洪水時の湿度対策を!

タイで起こる冠水や洪水では目に見える被害だけでなく、床下への浸水や高湿度によるカビ・悪臭、上下水道設備の故障や逆流といった見えにくい二次被害にも注意が必要です。
こうしたトラブルは復旧に時間がかかることも多く、住環境の悪化を防ぐためには事前の備えが肝心です。
そこでおすすめなのが、UBライフの除湿機レンタルサービスです。
除湿機は電源さえあればすぐに使えるため、室内にこもった湿気や水漏れした床・家具の乾燥に役立ち、カビの発生や空気の悪化を防ぎます。
この機会に、UBライフの除湿機レンタルで、いざという時の安心を手に入れませんか?
タイ生活で気をつけたい「冠水・洪水」対策ガイド|まとめ
冠水と洪水は似ているようで、発生原因や被害の広がり方には違いがあります。冠水は都市部での短時間の雨により起きやすく、洪水は地方で長期的に深刻な被害をもたらす傾向があります。
季節や地域によってリスクの種類も変わるため、まずはご自身が暮らすエリアの特性を知り、備えを進めていくことが大切です。
また、冠水が起こりやすい雨季の時期には、快適に過ごすための室内環境づくりも欠かせません。除湿や換気を取り入れることで、住まいの心地よさを保ちやすくなります。
無理のない範囲で工夫を取り入れながら、雨季のタイ生活を安心して乗り越えていきましょう。